私はもともとコンテストにはまったく興味がない中年男でした。
ビューティーコンテストとは、元々きれいな人たちが自分の美しさを見せびらかすショーだと思っていました。
かたや私は毎日お酒を飲み、タバコを吸い、立ち食いうどんや吉野家牛丼を食べるという日々を送っていました。当然顔はむくみ、お腹の脂肪はたぷたぷになり、息切れするようになりました。
そんなある日、友達に食事に誘われました。当日楽しみにしていたところ、朝に友達からLINEが入り、「急に熱が出て辛いから、一人で行ってください」とのこと。
すでに予約はしてあったので、しょうがなく一人でレストランに行きました。食事をしていると友達が座るはずだった椅子に、別の男性客がやってきました。相席になったのです。
その男性は見た目60代で、品の良い優しそうな男性でした。その男性もランチを探していたら、たまたまキャンセル席があったので予約してきたそうです。相席の男性の話は面白く、一人で食事をする羽目になった私はいい時間つぶしになりました。
食事も終わり帰ろうとすると、その男性からある提案がなされました。
「橋本さん、コンテストに出てみませんか?あなたはもっとかっこいい男になるはずです」と。
「コンテストって?ビューティーコンテストですか?」